今週(4月17日~23日)1週間の鉄道の話題をご紹介。まずは、なぜかホームで聞こえてきた「ダバダ~♪」の曲です。
阪神電気鉄道の神戸三宮駅で、17日からコーヒーのCMでおなじみの曲が流れていることが話題となっています。この曲は、「ネスカフェゴールドブレンド」のCM曲「目覚め」。ネスレ日本の広告企画の一環で、駅ホームへの広告装飾とともに、発車メロディーをこの曲に変更したのです。変更期間は23日までで、一週間限定のレアな発車メロディーとなりました。
発車メロディーを使用した広告としては、過去にも山手線の原宿駅や新橋駅、東急東横線の渋谷駅で、CMソングをアレンジしたものが採用されたこともありました。一方、今回の阪神のメロディーは、CM曲をほぼそのまま使用しており、過去の例とは違った面白さがあります。
また、これは筆者の考えですが、今回のメロディーは発車メロディーだと認識しづらいため、駆け込み乗車の抑止効果を生み出している可能性もあります。JR東日本が新宿駅で初めて発車メロディーを採用した際には、人を急がせてしまう発車ベルを置き換えることで、駆け込み乗車を防止させることも狙っていました。今回は純粋に広告目的ですが、ある意味で鉄道会社の悩みの解決に繋がるかもしれません。
もう一つご紹介するのは、東海道・山陽新幹線のビジネス向け車両「S Work車両」のサービス拡大について。JR東海とJR西日本は、10月20日より16両編成の「ひかり」「こだま」の大部分へ対象を拡大するなどの拡充策を発表しました。
その拡充策の一つとして挙げられたのが、「S WorkPシート」。一部の3人掛け席の中央席(B席)にパーティションを設置するもので、追加料金が必要とはなりますが、A・C席の利用者が約1.5人分のスペースが利用できる座席です。
航空業界の話ですが、2006年にANA(全日本空輸)が運航を開始したボーイング737-700では、当初はエコノミークラスの一部座席で、3列座席の中央席にテーブルやひじ掛けを設置し、「プレミアムエコノミー」として販売していたことがありました。今回のPシートも、どことなくANAのプレミアムエコノミーを彷彿とさせる見た目。快適さではなくビジネス向けの車両ではありますが、これまでよりもくつろぎながら、集中して仕事を進めることができそうです。