8日にJR各社が発表したゴールデンウィーク期間中(4月28日~5月7日)では、各社とも前年比では増加傾向となったものの、新型コロナウイルスの影響を受けなかった2018年度との比較では、そのほとんどが減少傾向でした。
そんな中、飯田線の特急「伊那路」は、前年比(155%)だけでなく、2018年度比でも112%という利用客増となりました。
期間中、飯田線では臨時急行「飯田線秘境駅号」「ディスカバー飯田線号」が運転されていました。利用状況で対象となったのは「伊那路」のみのため、両列車の利用者はカウントされていませんが、両列車の乗客が往路または復路で「伊那路」も利用した結果、利用客増に繋がった可能性もあるといいます。
JR東海によると、さらに大きな要因として考えられるのが、位置情報連動型ゲーム「ステーションメモリーズ!(駅メモ!)」シリーズとのコラボイベントではないかということ。飯田線の各駅で位置情報を取得し「チェックイン」していくことで、ゲーム内でのオリジナルアイテムが取得できるというイベントで、全対象駅のコンプリートでリアルでもアクリルスタンドなどのオリジナルグッズが貰えます。
駅メモシリーズでは、これまでにも京王電鉄や伊豆急行、千葉都市モノレールなどと連携イベントを実施してきました。もともと移動することで楽しむゲームですが、期間限定でのアイテムが貰え、リアルの限定グッズも用意されているとなれば、さらに現地へ行く動機が生まれます。
仮想とリアルの融合といえば、アニメやマンガ、ドラマの舞台となった場所を巡る「聖地巡礼」がありますが、今回の駅メモのようなゲームの現地訪問系イベントにも、集客のヒントがありそうです。