今週(5月22日~28日)1週間の鉄道の話題の中から、鉄道コムが注目した内容をご紹介。まずは、JR四国の8000系の話題です。
JR四国は22日、特急「しおかぜ」などで使用している8000系をリニューアルすると発表しました。外観デザインは2014年にデビューした8600系と同じカラーリングとし、車両コンセプト「瀬戸の疾風」を進化させたものに。車内はグリーン席が電動リクライニング仕様となるほか、グリーン席と指定席の全席、自由席の壁側にコンセントが設置され、利便性が向上します。
1992年デビューの8000系の同世代の特急型電車といえば、681系や787系などが該当します。デビューから約30年、そろそろ引退がささやかれてもおかしくない世代ですが、今回のリニューアル発表は、これが否定されたということ。既に2004年以降に一度リニューアルを受けた8000系ですが、今回の2度目の変身を経て、瀬戸内を駆ける列車での活躍がまだまだ続くことになります。
もう一つご紹介するのは、同じ振り子電車の話題。25日に鉄道車両メーカーの日本車両製造豊川製作所を出場した383系A101編成が、真新しい台車を履いていたことが、SNS上などで話題となりました。
383系は、特急「しなの」の車両更新を目的に、1994年に登場した車両。先のJR四国の8000系とほぼ同世代の車両です。そんな車両が新型の台車を装備して現れた理由とは。8000系と同様、車両のリニューアルを計画しており、その車両更新用の新装備の試験のため……という可能性も考えられなくはないですが、やはり同世代のキハ85系を新型車両で置き換えたJR東海ということを考えれば、383系置き換え用車両の設計に向けた動き、と捉えるのが自然ではないでしょうか。
同じような新型車両の設計に向けた現車での新装備試験は、これまでに他社でも同様の動きが見られました。JR東海で383系の置き換えに向けた動きが発表されたことはなく、実際にこれが383系代替車両に関連するのかは不明ですが、今後の新装備、あるいは新形式に期待したいところです。