毎年8月中旬に設けられている、お盆の時期。関西の私鉄、地下鉄では、8月13日~15日の3日間を中心に、曜日にかかわらず土休日ダイヤを適用することが多くなっています。この時期が近づくと、駅などにもその旨が掲示され、ある種の夏の風物詩のようになっています。
ただ、関西地区の大手私鉄で唯一、南海電気鉄道だけは、お盆の期間中もカレンダーどおりのダイヤを適用しています。そのため、土日祝日が重ならない限り、この期間も平日用のダイヤで列車が動くのです。
他社と対応が異なる理由は、空港線のりんくうタウン~関西空港間にあると、南海の広報担当はいいます。この区間はJR関西空港線と線路を共用しており、各社で適用するダイヤが異なると、ダイヤの調整といった面倒ごとが発生します。このため、JR西日本と南海では、お盆の時期でもカレンダー通りのダイヤを適用するかたちに揃えているのです。なお、JR線との直通運転がない南海高野線(同線が乗り入れる泉北高速線を含む)も、カレンダー通りのダイヤとなっています。
お盆の期間に土休日ダイヤを適用する社局では、同期間中は土休日割引回数券が使えるなど、運賃面などの対応も土休日のそれに合わせています。しかし、現在は回数券の発売を終了している社局も多く、こうした少し特殊な対応は過去のものになりつつあるようです。