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「18きっぷ」とあわせて使いたい夜行フェリー 夜の移動で時間を有効活用

2023年7月17日(祝) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

春、夏、冬の長期休暇シーズンに使える「青春18きっぷ」。基本的に快速・普通列車しか乗車できないきっぷですが、全国のJR在来線が計5日間乗り放題とあって、根強い人気を誇ります。

かつては「ムーンライトながら」などの夜行快速列車があり、18きっぷを使いつつ、寝ながら移動して時間を有効活用することができました。しかし、2020年の「ながら」廃止で夜行快速列車は全滅。今は18きっぷでの深夜移動は不可能になってしまいました。

大阪南港と東予港を結ぶオレンジフェリー
大阪南港と東予港を結ぶオレンジフェリー

そこで18きっぷユーザーにおすすめしたいのが、夜行フェリー。もちろん18きっぷは使えませんが、夜行列車と同じように、夜の時間を有効活用できます。夜行バスも同じメリットがありますが、フェリーの場合は横になれることが多いので、体力回復では船の方が有利です。

特に西日本方面では、多くのフェリーが運航されています。たとえば、神戸~高松間を結ぶ「ジャンボフェリー」。4往復のうち1往復が深夜便で、両港を1時に出港し、相手港に5時すぎに到着します。瀬戸内海では他にも関西・四国・九州間のフェリーが活発ですが、中でも「松山・小倉フェリー」や、大阪南港と愛媛県の東予港を結ぶ四国開発フェリーの「オレンジフェリー」は、18きっぷとあわせて使いやすいのではないでしょうか。

神戸と高松を結ぶジャンボフェリー
神戸と高松を結ぶジャンボフェリー

東日本の航路では、たとえば川崎近海汽船の「シルバーフェリー」。八戸~苫小牧間の航路で、うち2往復が日付を跨いで運航されています。また、新日本海フェリーの敦賀~苫小牧東間航路(新潟・秋田経由便)も、新潟→秋田間の片方向のみですが、「ムーンライト」シリーズのように短時間の夜行利用ができます。所要時間は短いものの、青函航路の「津軽海峡フェリー」や「青函フェリー」も有効です。

ここに挙げたほかにも、国内には名古屋~仙台~苫小牧間の「太平洋フェリー」や、東京~北九州間を結ぶ「東京九州フェリー」など、さまざまなフェリーが運航されています。鉄道とは異なりますが、夜間に乗り物で移動する雰囲気は、他では味わえない独特なもの。時間の有効活用としても、鉄道ではなかなか体験できなくなった夜行の乗り物の雰囲気を味わうためにも、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

 

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