東急電鉄では、8月10日に東横線で座席指定サービス「Q SEAT」の運用を開始します。
Q SEATは、全車指定席の特急列車のようなサービスではなく、一般列車の一部車両を指定席として運用するもの。2018年に大井町線・田園都市線でサービスが始まり、今回東横線でのサービスも始まることとなりました。
このQ SEATに用いられる車両は、「デュアルシート」などと呼ばれる、ロングシートとクロスシートを転換できる座席を設置したもの。Q SEATサービスを提供しない一般列車ではロングシートモードで、サービス提供時はクロスシートモードで運転されます。
ところで、東横線でのQ SEATサービス提供に際して、気になるのが座席の転換作業。東横線では、3月の相鉄線直通開始にあわせてダイヤ改正を実施しており、この際に設定された平日夜間の渋谷駅始発急行列車が、今回のQ SEATサービス提供列車となります。
しかし、時刻表を見てみると、これらQ SEATの対象列車は、渋谷駅での折り返し時間が3分のみという短時間。ロングシートからクロスシートに転換したり、クロスシートの向きを変えるには厳しい設定です。
東急広報によると、座席の転換作業は渋谷駅ではなく、終点の元町・中華街駅で実施するとのこと。時刻表によると、元町・中華街駅の折り返し時間も3分程度とタイトな運用が続きますが、混雑する渋谷駅ではなく、元町・中華街駅で作業することにより、遅延を避ける狙いのようです。また、Q SEAT対象列車の折り返し列車と、いわゆる「送り込み」列車については、クロスシートモードでの運用で、進行方向と逆向きの状態でセットした状態で運転するということです。