今週(7月31日~8月6日)1週間の鉄道ニュースの中から、注目の話題をご紹介。まずは、全国高等学校野球選手権大会、いわゆる夏の甲子園にかかわる鉄道の話題についてです。
今日8月6日に始まった夏の甲子園。全国の地方大会を勝ち抜いた競合たちが、優勝を目指して競い合います。この選手権開催にあわせ、甲子園球場の最寄りである阪神電車の甲子園駅では、列車の接近メロディーが「フォトグラフ」に変更されています。
この曲は、ABCテレビ「熱闘甲子園」のテーマソングとして使われているもの。阪神電車の通常のメロディーと同じく、ミュージシャンの向谷実さんがアレンジしています。この曲が使われるのは、大会終了までの間とのこと。開催中、高校野球の応援に行かれる方は、駅のメロディーにも耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
もう一つご紹介するのは、交通系ICカード「Suica」「PASMO」の話題。JR東日本や、PASMO協議会に加盟する私鉄各社は、7月31日、「記名式」のSuica・PASMOの新規発売を8月2日から当面の間とりやめると発表しました。
カードの発売中止は、半導体不足によるもの。各社では6月、カードに名前を設定しない「無記名」のSuica・PASMOの新規発売取り止めを発表していましたが、今回さらに対象が拡大される形となりました。定期券の新規購入や、カードの障害・紛失再発行はこれまで通り可能ですが、Suica・PASMOの「無記名」「記名式」に相当する機能のみを新規で利用したい場合は、しばらくはモバイル版を使うしかない状態です。
半導体の不足は、新型コロナウイルスの影響などを受けたもので、世界的に影響が広まっています。PCやサーバーに使われる半導体の不足はすでに解消されているとのことですが、産業機器向けなどでは依然として供給不足が続いています。鉄道業界でも、中央線快速電車用グリーン車の製造遅れや、ホームドアの整備遅延といった影響が出ています。今後の供給についてはさまざまな予測が出されていますが、とにかくこれが改善されるまでは、鉄道以外も含めて市民生活への影響が続きそうです。