鉄道コム

鉄道コらム

新造か?譲渡か? ことでんの、ちょっと気になる車両更新計画

2023年11月3日(祝) 鉄道コムスタッフ 井上拓己

香川県高松市を起点に、讃岐の平野を走る「ことでん」こと高松琴平電気鉄道。同社で走る車両は、京浜急行電鉄、京王電鉄、名古屋市交通局からの譲渡車両。大都市を退いた名車が現役で使われていることで、ファンからの人気を集めています。

ことでんに移籍した、元京急の車両
ことでんに移籍した、元京急の車両

そんなことでんですが、近い将来の車両の更新が計画されており、今後、大きな動きが出ると予想されています。

ことでんが車両置き換えの方針を外部に示し始めたのは、2021年頃。同年6月に発表された「移動等円滑化取組計画書」には、「令和6(2024)年度より、老朽化した車両をバリアフリー化された車両に更新していく」とありました。

そして、2023年2月に発表された運賃改定のプレスリリースには、「製造から60年を経過した車両の代替等」という記載が見られます。これにより、「バリアフリー対応車両の調達」によって「車両を更新」するという方針が、改めて示されました。

ここで気になるのが、「どんな車両が入るか」ということ。他社からの譲渡であれば、現在ことでんを走る車両と同じ18メートル級の車両であることが、ひとつの条件となります。それを考えると、同社への譲渡実績が豊富な京急で、現状の最古参である1500形が有力でしょうか。

ことでんが譲渡を受ける場合の有力候補?京急1500形
ことでんが譲渡を受ける場合の有力候補?京急1500形

ですが、ことでんが2023年7月に発表した「移動等円滑化取組計画書」に、次のような記載が見られます。

「令和6(2024)年度よりバリアフリー化された車両の設計を始め、令和7(2025)年度より車両の更新を行う」

「設計を始め」の部分に、完全新造の可能性がにじみ出ています。その場合、これまで譲渡が続いていたことでんにとって、久々の独自設計車両が誕生することになります。いずれにせよ、2025年度には、いま走っている一部の車両の立場は、危ういものになっていることでしょう。

ファンをあれこれ妄想させる、ことでんの車両更新計画。どのような結果が待っているのか、今後の動きに注目です。

 

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道コムおすすめ情報

画像

登場時デザイン撮影会で

京急600形30周年にあわせた撮影会が12月に開催。600形デビュー時デザインが撮影会限定で復活。

画像

東武の車両「記録推奨度」

この車両、いつまで走る? 引退が危ぶまれる車両や、見た目が変わりそうな車両をご紹介。今回は東武編です。

画像

4000系が「機関車風」塗装に

「西武秩父線開通55周年記念車両」11日運転開始。4000系をE851形を模した塗装に変更。

画像

撮影スタイルとレンズ選び

撮影スタイルにあったレンズ選びについて、プロカメラマンが解説! 今回は、高倍率ズーム・広角レンズ編です。

画像

京都鉄博に381系

12月12日~17日に特別展示。16日までは、一部で「スーパーくろしお」色ラッピングも実施。

画像

11月の鉄道イベント一覧

数百件の情報を掲載中。鉄道旅行や撮影の計画には、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。