鉄道コム

鉄道コらム

豪雨で東海道新幹線は大混乱 SLは1年3か月ぶりに山口県へ帰還 今週一週間の鉄道注目ニュース

2023年8月20日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

今週(8月14日~20日)1週間では、週前半に台風7号が日本列島を直撃。この後に発生した豪雨の影響とあわせて、東海道新幹線は大混乱に陥り、大きな騒ぎとなりました。

台風が直撃した15日は、東海道・山陽新幹線は名古屋~岡山間で計画運休を実施。その他の区間でも、列車本数を大幅に減らした臨時ダイヤでの運転となりました。

ダイヤが大混乱となった東海道新幹線(イメージ)
ダイヤが大混乱となった東海道新幹線(イメージ)

そして、台風が去った16日には、平常ダイヤでの運転を予定……していたのですが、朝方に静岡県内で1時間累計で80ミリという豪雨があり、運転見合わせとなってしまいます。14時すぎに運転を再開したものの、お盆のUターンラッシュと重なったこともあり、多くの旅客が各駅に集中し大混乱に。遅延した列車の運転は継続されたものの、翌17日早朝まで列車が走り続ける事態となりました。

この影響で、東海道・山陽新幹線は17日もダイヤ乱れが続くことに。人的トラブルではない自然が原因のトラブルでは仕方なく、夜通し乗務したであろう乗務員や、2日おきに検査が必要な新幹線車両のやりくりなど、運行管理側を大きく悩ませたであろうことは想像に難くありませんが、今後このようなトラブルが起きないことを願うばかりです。

明るい話題もご紹介しましょう。「SLやまぐち号」のけん引機であるD51形200号機が、京都の車両工場を出場し、17日に運行の拠点となる山口県の車両基地に到着しました。

「SLやまぐち号」のけん引機、D51形200号機(2020年1月撮影:長州さんの鉄道コム投稿写真)
「SLやまぐち号」のけん引機、D51形200号機(2020年1月撮影:長州さんの鉄道コム投稿写真)

D51-200は、2022年5月、石炭や水を積む炭水車が故障し、京都鉄道博物館内の修理工場で、1年以上にわたって修理が続けられていました。8月には北陸本線で試運転する姿が目撃されており、ようやく準備が整ったのか、晴れて山口県に帰還することになったのです。

SLやまぐち号のけん引機には、D51-200の他にも、C57形1号機が指定されています。しかしこちらの機関車も、2020年以来故障のためお休み中。D51が故障してからは、ディーゼル機関車けん引の「DLやまぐち号」が代わりに運転されていました。

鉄道ファンには人気のあるDLやまぐち号ですが、一般の観光客にとっては、やはり力強く煙を吐き出して走るSLの方が人気となりそう。現時点ではSLの復活時期は発表されていませんが、そう遠くない時期に、山口県を走る漆黒の役者の姿が再び見られることになりそうです。

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

関連鉄道リポート

関連鉄道イベント情報

鉄道コムおすすめ情報

画像

東上線に新型「90000系」

「今までにない印象に残る大胆な先頭形状」を採用。9000系置き換え用に2026年デビュー。

画像

京王本線ではない理由とは?

京王の本線格となる路線は、「京王本線」ではなく「京王線」。この路線名となっている理由を探ります。

画像

違う車両のエキスポライナー

323系による特別使用車が使われれると発表されていた「エキスポライナー」。しかし平日朝には別の形式が使用されています。

画像

実は特殊仕様の中央グリーン車

中央線快速に導入されたグリーン車は、実は他路線の車両とは異なる特殊仕様。その中身とは?

画像

「元新京成車」扱いどうなる?

4月1日の京成電鉄と新京成電鉄の合併後、元新京成車はどうなる? 京成に取材しました。その将来の分析も。

画像

3月の鉄道イベント一覧

ダイヤ改正の3月到来。鉄道旅行や撮影の計画は、鉄道コムのイベント情報で。

画像

イベント投稿写真募集中!

鉄道コムでは、臨時列車や基地公開など、さまざまなイベントの投稿写真を募集中! 投稿写真一覧はこちら。