12月になると、「ふるさと納税」の寄付先に頭を悩ます方も多いのではないでしょうか。自治体に寄付をすることで、年収に応じた限度額までは所得税や住民税の還付・控除が受けられ、さらに実質2000円の自己負担で返礼品が貰えるこの制度。食べ物やクーポンなどが話題に上りやすいのですが、鉄道に関連した返礼品も数多く用意されています。いくつかご紹介しましょう。
「美味しいグッズ」を用意する銚子市
千葉県の銚子市では、銚子電気鉄道の「ぬれ煎餅」を返礼品に用意しています。鉄道グッズかつ人気のあるお菓子で、1つで2度おいしい返礼品です。
返礼品でフリーきっぷをゲット!
フリーきっぷを返礼品として用意している自治体もあります。福井県などではえちぜん鉄道・福井鉄道の、群馬県みどり市ではわたらせ渓谷鐵道の、鳥取県若桜町では若桜鉄道のきっぷをそれぞれ用意。寄付金額が1万円台からとなっているのも魅力です。
鉄道模型もふるさと納税に
埼玉県の鶴ヶ島市と、栃木県の壬生町では、前者は「KATO」で知られる関水金属の、後者は「TOMIX」で知られるトミーテックの工場があることから、鉄道模型を返礼品に用意しています。
鉄道模型は決して安い商品ではなく、ふるさと納税の返礼品の基準自体も寄付金額の3割以下(事務費用などを含め5割以下)と定められているため、長編成フルセットの商品などはさすがにお高めです。しかし、先頭車のみや2両セットなど、寄付しやすいランクの返礼品も、中には用意されています。
あこがれの体験をふるさと納税で
モノではなく、体験を返礼品として用意する自治体もあります。たとえば、群馬県前橋市では上毛電気鉄道の、兵庫県加西市では北条鉄道の運転体験を返礼品として設定。茨城県ひたちなか市が用意するひたちなか海浜鉄道乗車プランのように、貸切列車に乗車できる返礼品もあります。
そしてさらにJR東日本では、同社のネットショップ「JRE MALL」にて、同社の体験が返礼品となるものを用意しています。たとえば、同社施設でのシミュレーター体験、車両撮影会、運転体験などなど。中には寄付金100万円というものもありますが、それだけの価値がありそうなプランです。
完全に余談ですが、同社オリジナル返礼品の中には、東京都新宿区や同北区が寄付先となっているものがあります。ふるさと納税による税金の地方流出が問題視されますが、これは一種の解決法となるのではないでしょうか。
返礼品ばかりが注目されがちなふるさと納税ですが、寄付者は寄付金の使いみちを選ぶこともできます。たとえば、最初に紹介した銚子市では、「銚子電気鉄道応援事業」として、銚子電鉄に対する補助金や支援活動などに充てるという使いみちを設定しています。このように、地方の鉄道路線を応援してくれる自治体へ寄付できることも、ふるさと納税の魅力ではないでしょうか。
※ご紹介した返礼品の中には、既に受付が終了しているものも含まれます。受付情報は、各ポータルサイトにてご確認ください。