今週(12月11日~17日)一週間の鉄道ニュースから、鉄道コム注目の話題をご紹介。まずは、15日に発表されたJRグループダイヤ改正の概要についてです。
毎年恒例のJRグループ春のダイヤ改正ですが、2024年は3月16日となることが発表されました。北陸新幹線の延伸開業や、E259系の特急「しおさい」への投入など、今回も話題が目白押しのダイヤ改正となりそう。その中でも筆者が個人的に驚いたのが、奥羽本線の特急「つがる」の停車パターン変更です。
「つがる」は、秋田~青森間を結ぶ特急列車。今度のダイヤ改正では、上下各1本が停車駅を見直し、速達タイプとなることに。あわせて、列車名を「スーパーつがる」とすることが発表されました。
JRが発足したころには、既存の列車と停車駅や使用車両を区別するため、多くのJR線で「スーパー○○」と名乗る特急列車が誕生しました。しかしその後、さらなる新型車両の投入などによって、この冠名は減少。JR東日本管内では、2018年の「スーパーあずさ」の名称変更で消滅した……はずでした。今回の名称変更は、5年ぶりの同社管内での「スーパー」な特急の復活となります。
この「つがる」に使用されるE751系は、デビューから2010年の東北新幹線全通までの間は、同新幹線と接続する特急「はつかり」の系統で使用されていた車両です。当時は485系と区別するため、列車名を「スーパーはつかり」としていました。ベースの列車名こそ異なりますが、同形式にとっても、久しぶりの「スーパー」な名称の復活となります。
2つ目の話題は、JR東海が建設を進めるリニア中央新幹線です。同社は14日、国に対し、工事計画の追加や変更を申請。その中に、開業時期を「2027年以降」に変更することが盛り込まれました。
これまで「2027年開業」の目標を掲げて建設が進められてきた中央新幹線ですが、多く報道されている通り、静岡県内を通る「南アルプストンネル」のトンネル掘削工事に着手できない状態が続いています。同社ではこれを理由として、開業時期をぼかした2027年以降という計画に変更。具体的な開業時期が見通せなくなり、東京(品川駅)~名古屋間を約40分で結ぶ夢の乗り物の完成が、一歩遠ざかったことになります。