関西では、阪神電気鉄道の大阪梅田駅と、山陽電気鉄道の山陽姫路駅を結ぶ優等列車に、「直通特急」という種別名が使われています。また、かつては阪急電鉄の嵐山線でも、神戸本線方面や大阪メトロ堺筋線から直通する臨時列車で、この種別を名乗る列車が運転されていました。
いずれにしても、これまで関西でしか見られなかった直通特急ですが、2023年12月、ついに東京でもこの種別名が登場することとなりました。ただし、鉄道ではなくバスでの運行です。
直通特急を運行するのは、東京の臨海部を走る「東京BRT」。2023年12月30日、31日に東京ビッグサイトで開催されるイベント「コミックマーケット」(コミケ)にあわせた臨時便として運行されます。東京BRTの臨時便自体は、新橋→国際展示場方面間が7時台~12時ごろ、国際展示場→新橋間が14時ごろ~17時ごろの運行ですが、直通特急は国際展示場発のみの運行です。5~7分間隔での運行を予定し、道中はノンストップ。新橋までを約13分(通常便は約15分)で結ぶといいます。
今回はバスでの運行ではありますが、直通特急という種別名が関東で使われるのは、おそらく初めてのことです。コミケへのアクセスといえば、これまではりんかい線、ゆりかもめ、都営バス(および近年は運行の無い海上バス)が主流でしたが、今回から臨時バスを運行する東京BRTにも期待できそうです。
なお、東京BRTの国際展示場停留場は、りんかい線の国際展示場駅駅前ロータリーに設置されています。都営バスのように、東京ビッグサイトのバスターミナルではないので、注意が必要です。