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愛煙家には厳しい? 車内「喫煙ルーム」が今春に全滅へ 今週一週間の鉄道ニュース

2024年1月14日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

今週(1月8日~14日)一週間の鉄道ニュースから、鉄道コム注目の話題をご紹介。まずは、車内の喫煙環境についての話題です。

近畿日本鉄道の特急「ひのとり」。車内の喫煙ルームが3月1日に廃止となります
近畿日本鉄道の特急「ひのとり」。車内の喫煙ルームが3月1日に廃止となります

近畿日本鉄道は10日、特急列車の車内に設置している喫煙ルームを、3月1日に廃止すると発表しました。喫煙ルームは、東海道・山陽・九州新幹線に設置されているものも、2024年春に廃止となる予定。これらの廃止により、日本国内の鉄道車両から喫煙ルームは消滅。以降は寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」の2列車のみが、車内で喫煙可能な列車となります。

新幹線の喫煙ルーム廃止発表に続く今回の報に、SNSなどでは愛煙家からの残念がる声が上がっています。また、近鉄が喫煙ルームの設置を加速したのは、ここ10年ほどのこと。特に2020年にデビューした「ひのとり」では、わずか4年で喫煙ルームが役目を終えることになります。愛煙家以外のユーザーからも、SNS上では「短期間で消えてしまうのか」といった意見が見られました。

いずれにせよ、筆者は喫煙者ではないのですが、かつては駅の喫煙ブースどころか、普通列車の車内などでも喫煙が可能だった時代から考えると、隔世の感があります。

車内で喫煙可能な国内最後の列車となりそうな、寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」
車内で喫煙可能な国内最後の列車となりそうな、寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」

もう一つご紹介するのは、ローカル線の存続に関する話題です。国土交通省中国運輸局は12日、「芸備線再構築協議会」の設置を決定したと発表しました。中国山地を走る芸備線のうち、備中神代~備後庄原間の再構築を目指すための取り組みで、2023年10月1日に施行された改正地域交通法に基づくもの。この法律に基づく協議会の設置は、全国で初めてとなります。

再構築協議会とは、大量輸送機関としての鉄道のメリットを十分に発揮できないような赤字ローカル線において、一定の条件に適合する路線を対象に、鉄道事業者または自治体からの要請で国が設置の検討、および設置ができるもの。国が仲介役となり、「廃止ありき」「存続ありき」の前提を置かず、該当路線の将来を検討する話し合いの場です。

2018年に廃止された三江線。芸備線同様に、中国山地を走る赤字ローカル線でした
2018年に廃止された三江線。芸備線同様に、中国山地を走る赤字ローカル線でした

芸備線の該当区間では、2019~2021年度の平均で、収支率が0.4%~2.6%という状況。最も利用が少ない東城~備後落合間では、100円を稼ぐのに2万3687円もかかるという、非常に悪い路線成績となっています。JR西日本や沿線自治体では、2021年から芸備線の今後に関する話し合いの場を持ってきましたが、路線の存廃に踏み込みたいJR側と、利用促進以上の内容への展開を避けたい自治体側で、意見の食い違いが見られました。今回の再構築協議会の設置により、芸備線はどのような展開をたどるのか。ただ一つのローカル線だけでなく、他の赤字ローカル線も含めた試金石となるかもしれません。

 

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