今週(1月15日~21日)一週間の鉄道ニュースから、鉄道コム注目の話題をご紹介。まずは、JR北海道の新たなラッピング車両についてです。
JR北海道は17日、国や道による支援を受けたH100形を、4両追加で導入すると発表しました。同社では、2022年にも、同様のプロセスで4両を導入。今回発表した車両も含め、車内は観光列車で使用できるような内装となっており、外観は線区ごとの特徴を表したラッピングとなっています。
今回発表された車両のデザインは「室蘭線」「日高線」「根室線」「宗谷線」をイメージ。特に「室蘭線」はかつての貨車(石炭車)、「日高線」は国鉄色の「一般気動車標準色」をモチーフとしたデザインで、リバイバルデザインのような車両です。ラッピング車両自体は全国さまざまな事業者で見られますが、貨車が元デザインというものはなかなか珍しいのではないでしょうか。
もう一つご紹介するのは、京葉線でラッシュ時の快速が「復活」するニュース。3月のダイヤ改正で、JR東日本千葉支社は、京葉線快速を日中時間帯のみの運転とすると発表していましたが、利用者や自治体が大反発。これを受けて、朝の上り2本のみ、日中以外の快速が残存することとなったのです。
今回「復活」した快速は、他の列車に影響を与えにくい早朝の2本のみ。しかも、外房線内の各駅停車化はそのままとなっているため、本当に可能な範囲で変更したということがうかがえます。
主要路線の場合、新ダイヤの作成には、1年かそれ以上の時間が掛かるといいます。すでに他の路線も絡めた新ダイヤが完成しつつある以上、今から3月までに内容を練り直すことは非常に難しいのです。たとえば、廃止撤回が求められている通勤快速は、改正後は近い時刻で特急「わかしお」4号(新設)が運転される予定となっています。列車1本だけでなく、その前後を含めた車両の運用が既に組まれつつあることを考えれば、今から3月に間に合うよう変更することは、なかなか困難です。
とはいえ、事情を理解して新ダイヤを受け入れろというのも酷な話です。自治体などは「まだ満足していない」と表明しており、それは利用者も同じよう。JR東日本も検討を続けるとの意向を示しており、もしかすれば、1年後の春を待たずに、京葉線のダイヤに手が加えられることになるかもしれません。