3月16日のダイヤ改正では、千葉県内の特急列車に大きく手が加えられます。各列車の自由席がなくなり全車指定席となるほか、「成田エクスプレス」用だったE259系が「しおさい」にも投入。これまで「しおさい」「わかしお」を中心に活躍してきた255系は定期運転を終了し、ダイヤ改正後は「新宿さざなみ」などの臨時列車を中心に運転されることになっています。
というのがこれまでの発表だったのですが、2月23日ごろから閲覧可能となったJR東日本公式ウェブサイトの時刻表によると、ダイヤ改正以降も、なぜか一部の「わかしお」「さざなみ」がグリーン車連結となっています。房総方面の特急列車に使われるグリーン車つき車両は、E259系か、定期運転終了が発表されていた255系のみ。どういうことなのでしょうか。
JR東日本 千葉支社の広報担当部門に問い合わせると、これは255系を使用する列車だということ。ダイヤ改正以降の特急「わかしお」は、基本的にはE257系での運転に統一することになっているのですが、全席指定席化の絡みで、一時的に255系を使用するということです。
全席指定席となる房総方面の特急列車ですが、この変更を知らない利用者が、自由席特急券を車内で購入できると考え、改正前と変わらずに乗ってきてしまうことも考えられます。「わかしお」は、本来であればE257系5両編成での運転。ですが、仮に指定席が満席に近い状態となり、さらに「自由席特急券を車内で買える」と思い込んだ利用者が大勢乗車してしまった場合、座席数が大幅に足りなくなってしまいます。
千葉支社ではこの対策として、全席指定席化が利用者に定着するまでの期間限定で、使用車両を9両編成の255系に変更。周知期間にバッファを持たせたような形です。
改正後も255系を使用する定期列車は、「わかしお」が平日の3・5・6・8・9・12・13・15・16・18・21号、土休日の5・8・12・13・16・18号、「さざなみ」が平日の3・6号。運用期間は、3月16日~6月27日、または3月17日~6月28日(一部は6月29日まで)の間のいずれかとなっています。