JR東海の中央本線(中央西線)名古屋~中津川間では、3月16日のダイヤ改正で、快速・普通列車の最高時速が130キロに引き上げられます。
これまでの中央本線の旅客列車は、特急「しなの」、ライナー列車「ホームライナー瑞浪」が時速130キロで運転されてきましたが、快速・普通列車の最高時速は110キロでした。本改正でスピードアップが図られることで、朝夕時間帯では、名古屋~多治見間で平均1分、名古屋~中津川間では平均3分の所要時間短縮が実現します。
スピードアップは、2022年3月から進められてきた、中央本線の車両統一で実現するものです。それ以前の中央本線の普通・快速列車では、JR東海が開発した313系と、国鉄時代に開発(製造はほぼ全てがJR化後)された211系が使われていました。前者は最高時速120キロ(一部は時速130キロ)、後者(中央本線向け編成)は最高時速110キロで、これまでは211系の性能にそろえたダイヤとなっていました。車両置き換えは順次進められ、2023年10月には中央本線向け(8両編成)の車両投入が完了した模様。以降、中央本線の普通・快速列車では315系のみが使われてきました。
ところで、かつての中央本線では、有料のライナー列車「セントラルライナー」が運転されていました。他路線の通勤需要をメインとしたライナー列車と異なり、セントラルライナーは日中時間帯も数多く運転されていたのが特徴。さらに、他の普通・快速列車と異なり、同列車は最高時速130キロと、特急と同じ速度で運転されていました。
正式な種別としては快速列車ながら、一般列車とは差別化されていたセントラルライナーですが、2013年に廃止。専用車両だった313系8000番台は、2023年3月までは中央本線の一般列車やホームライナーで使われ、現在は静岡地区の普通列車で活躍しています。