3月16日のダイヤ改正では、高崎線の快速「アーバン」、東北本線(宇都宮線)の快速「ラビット」の運転本数が減少し、上り列車は全廃となります。
「アーバン」は、上野~熊谷間で通過駅を持つ快速列車。「ラビット」も同様に、上野~小山間で一部駅を通過する列車です。これまで朝・夕夜間に上下方向で運転されてきた両列車ですが、今回のダイヤ改正で本数が見直され、下り列車は「アーバン」が6本から4本に、「ラビット」が平日6本・土休日7本から全日4本に削減。3~6本が運転されていた上り列車は全てなくなります。
両線では現在、日中時間帯の快速系列車は、上野方面ではなく湘南新宿ラインの列車が担っています。そのため、「アーバン」「ラビット」の本数削減は、日中の利用には影響ありません。一方、上野駅を20時以降に発車していた各列車は全滅。「アーバン」「ラビット」の一部列車は、2021年3月のダイヤ改正で廃止された「通勤快速」の代わりを担っていましたが、本改正では通勤快速の流れを汲む快速も一部消滅してしまいます。JR東日本大宮・高崎支社は、両列車の削減について、利用状況にあわせた変更だと説明しています。
首都圏ではかつて、山手線から5方面に伸びる路線、すなわち東海道線、中央線、高崎線、宇都宮線、総武線のうち、中央線を除く各線で、愛称つきの快速列車が運転されていました。東海道線では「アクティー」、総武線では「エアポート成田」という名称。「エアポート成田」だけは少し毛色が異なりましたが、その他の3列車は、いずれも愛称がついた一般の快速列車という様相でした。また、高崎線・宇都宮線で運転されていた通勤快速も、かつては「タウン」「スイフト」という愛称がつけられていました。
これらの名前つき快速は、まず2018年に「エアポート成田」が消滅し、名無しの快速に。2023年には「アクティー」が廃止され、東海道線の快速列車(湘南新宿ラインを除く)が全廃となりました。
東海道線の「アクティー」は、かつては日中時間帯にも多く運転されていましたが、2021年のダイヤ改正で、それまで運転されてきた通勤快速を置き換える形で、夜間下りのみの運転に。そして2年後に廃止という流れを踏んでいました。末期の「アクティー」と比べれば、まだまだ存在感はある「アーバン」「ラビット」ですが、両列車も「アクティー」と同じ道をたどってしまうのでしょうか。