JR北海道は、3月29日付で発表した「JR北海道グループ中期経営計画2026」において、観光列車「赤い星」「青い星」を導入する方針を示しました。
観光列車の導入は、2031年度のJR北海道グループのあり方を目指す「JR北海道グループ長期経営ビジョン」において、「4つの基盤」として位置づけられた方向性の一つ、「お客様と地域の皆様への感謝」に対応するもの。同社はこれまでにも、「SL冬の湿原号」や「ノロッコ号」といった観光列車を運転してきました。一方、新たな観光列車は従来のものとは異なり、JR九州の「36ぷらす3」、東急・伊豆急行の「THE ROYAL EXPRESS」のような、車両のデザインにもこれまで以上にこだわった列車となるようです。
同社の発表文書によると、観光列車は「赤い星」編成と「青い星」編成の2編成を導入するよう。車両のデザインは、「36ぷらす3」などのJR九州の車両デザインでおなじみ、水戸岡鋭治さんが手掛けます。車内の詳細は不明ですが、赤い星編成では「セミコンパートメント」や「ラウンジ」、青い星編成では「4人ボックス」「展望席」が、車内イメージ画像として描かれています。
イラストを見ると、車両は新造ではなく、既存車両を改造するよう。種車となるのは、キハ141系のようです。キハ141系は、客車を改造して誕生した気動車。当初は学園都市線で、同線の電化後は室蘭本線で運用に就き、一部車両はJR東日本の「SL銀河」用客車としても活躍しました。室蘭本線では2023年5月に定期運用を終了し、「SL銀河」用客車も同年6月の列車運転終了で引退していましたが、時を経て、キハ141系が復活することになるようです。