北陸新幹線金沢~敦賀間が2024年3月16日に開業したことで、新幹線の路線距離はさらに延び、駅数も増えました。新幹線の駅どうしを結ぶ在来線や第三セクターの区間も増加し、隣り合うフル規格の新幹線駅を普通列車などで移動できるケースも、金沢~小松~加賀温泉~芦原温泉~福井の各駅間が加わったことで、全体で65例を超えるに至りました。
今回はそうした例に着目し、新幹線では1つ隣でありながら、在来線などではその間に駅がいくつもある区間について。ランキング順にご紹介します。
新幹線が主要都市などをショートカットで結ぶ一方で、在来線が大回りする形になる場合では駅の数も増え、これが最多となったのは山陽新幹線小倉~博多間。鹿児島本線の普通列車基準では、両駅間に27の駅があり、2位以下に大差をつけています。
2位は東海道新幹線の米原~京都間。東海道本線の普通列車では途中18の駅に停まり、駅数としては多くなっています。これに次ぐ3位は、東北新幹線の上野~大宮間で16駅。この16駅は京浜東北線の各駅停車が基準のため、大宮~赤羽間を新幹線と並ぶ埼京線の駅に置き換えると18駅になるので、観点を変えれば2位に上がります。在来線(各駅停車)と地下鉄を組み合わせた数え方を含めると、山陽新幹線の新大阪~新神戸間も16駅。JRの三ノ宮駅、神戸市営地下鉄の三宮駅を同じ駅としてカウントすれば15駅です。
5位は15駅で、九州新幹線の博多~新鳥栖間が該当します。6位以下は、東海道新幹線新横浜~小田原間、京都~新大阪間、山陽新幹線新神戸~西明石間(三宮駅、三ノ宮駅で乗り換え)、北陸新幹線飯山~上越妙高間、北海道新幹線木古内~新函館北斗間。いずれも途中にある在来線などの駅数は14です。これら5つの区間のうち、営業キロで最も差が大きいのは飯山~上越妙高間で、新幹線29.6キロに対して、飯山線、北しなの線、妙高はねうまラインでは3線合計で73キロとなっています。
新幹線駅の隣り合う区間での最短距離(営業キロ)は東京~上野間の3.6キロですが、在来線の駅数で見ると1駅というのがフル規格の新幹線区間では最小。東海道新幹線の熱海~三島間には、東海道本線では函南駅があるのみです。
新幹線と在来線を組み合わせた旅をする際は、こうした駅数に注目し、駅が多い区間をあえて普通列車で移動するというのも一興だと思います。