今週一週間の鉄道ニュースをご紹介するこの連載。今回はまず、東急電鉄の有料座席サービスのニュースについて取り上げます。
東急電鉄は24日、東横線の「Q SEAT」対象車両を、5月7日より2両から1両に変更すると発表しました。
「Q SEAT」は、一般列車の一部車両を専用車両として提供する、有料座席指定サービス。2018年に大井町線・田園都市線で提供を開始しており、東横線でも夜間の渋谷駅始発下り急行を対象に、2023年に導入されました。大井町線・田園都市線では人気を集めているこのサービスですが、残念ながら東横線では苦戦。これまでにも半額キャンペーンやクーポン配布といった利用促進策が打ち出されてきたのですが、今回ついに、これまで10両編成中2両に設定していた「Q SEAT」を、1両に減らすと発表したのです。
この発表を受けて、SNS上では「地下鉄(東京メトロ副都心線)始発ならいいのに」「相鉄に直通すれば」と、他社線との直通運転を望む声が見られました。他社との直通運転の実現には、直通先の都合はもちろん、利用者の立場としても、会社をまたげば料金も各社ごとに支払う必要があり、利用しやすい料金に抑えられるかが焦点となります。とはいえ、折角の設備を持て余すのも勿体ないこと。今後の攻めの姿勢への転換が期待されます。
なお、今回の減車にあわせ、「Q SEAT」は対象列車を追加。18時台・19時台の各1本が増え、計7本での提供となります。
もう一つご紹介するのは、羽田空港のアクセス路線である東京モノレールの話題。同社は26日、開業60周年の特別企画として、開業時塗装のラッピング車両を運転すると発表しました。夏以降の運転開始を予定しています。
東京モノレールが開業したのは、東京オリンピック開催にあわせた1964年のこと。当時の東京モノレールの車両は、白、水色、青の3色による塗装をまとっていました。同社では、過去にも1000形1本をこの塗装に変更していたのですが、同編成は翌2014年に廃車。今回、開業時のデザインが10年ぶりに復活することになります。余談ですが、10年前の2014年には、50周年企画として1000形デビュー時の塗装、および500形の塗装が復刻。こちらは60周年を迎える今も、塗装の変更はなく活躍が続いています。