鉄道コム

鉄道コらム

「居眠り」ですら罰金!? 日本人には信じられない海外の鉄道の「禁止ルール」たち

2024年7月14日(日) 鉄道コムスタッフ 西中悠基

日本の鉄道では、「さわがない」「携帯電話で通話しない」といった乗車時のルール・マナーがあります。このような決まりは、別の国に行けば変わるもの。海外では、日本では考えられないようなルールが存在します。日本人ならついやってしまいそうな、しかし海外では罰金などが科せられるルールをご紹介します。

車内の飲食で罰金

日本でも、新幹線や特急ならともかく、通勤電車で堂々と飲食するのはマナーとして良しとされていませんが、それでも「禁止」と明文化されているわけではありません。しかし、中国や韓国、台湾、香港、シンガポール、タイなどでは、車内などでの飲食が禁止されています。「ここから先は飲食禁止」とゾーンが区切られていることもあり、かなり厳格に運用されているよう。罰金の対象ともなります。

香港の鉄道。これを含むアジア圏の鉄道では、車内での飲食が禁止されていることがあります
香港の鉄道。これを含むアジア圏の鉄道では、車内での飲食が禁止されていることがあります

飲食が禁止となっている理由には、やはりマナー問題が挙げられるよう。一方、台湾では「食べかすを求めてネズミやゴキブリが集まる」という、暑い地域らしい理由もあるのだとか。

「乗り越し精算」で罰金

ヨーロッパの鉄道は、日本とはきっぷ周りのルールが大きく異なります。「乗り越し精算」もその一つ。日本では目的地の手前までのきっぷを持っている場合でも、差額を支払えば下車できますが、ヨーロッパでは不正乗車扱いに。多大な罰金が科されてしまいます。

目的地までのきっぷを持っていないと、正規運賃の数倍を罰金として徴収されることも……(イメージ)
目的地までのきっぷを持っていないと、正規運賃の数倍を罰金として徴収されることも……(イメージ)

なお、「海外では乗り越し精算は絶対にできない」と、日本以外の全ての国・地域で不可能だと説明されることもありますが、必ずしもそうではないよう。たとえば台湾では、日本と同様に、差額を支払うだけで乗り越し精算ができるようです。

「居眠り」で罰金

アラブ首長国連邦の首都・ドバイを走るドバイメトロでは、車内や駅構内での睡眠が禁止されており、罰金の対象となっています。在ドバイ日本総領事館がドバイ道路交通庁に問い合わせたところ、「降りる駅を乗り過ごし終着駅に到着してもなお目覚めない等、眠っている状況が明らかであれば、罰金の支払いを求める」との解答があったとか。罰金は300ディルハム。日本円に換算すると、7月現在のレートでは1万3000円前後となります。

「撮り鉄」で逮捕!?

日本で最近問題となっている「撮り鉄」ですが、これは主に撮影者自らの行動によるもの。現在の日本では、「鉄道を撮る」という行為自体が問題となっているわけではありません。

しかし、海外の一部の国では、一部の車両・施設、あるいは鉄道全般が撮影禁止となっていることもあります。これは主に、保安上の理由。特に、貨物列車で兵器を輸送する軍用列車が日常的に走る国では、これが撮影されると安全保障上の問題につながることもあります。また、変電所などが撮影されると、テロを計画しているのではと疑われることも。場合によっては、観光客が駅のホームで記念撮影することすら禁止されています。日本で電車を撮影できるのは、まだまだ平和だという証拠です。

イタリアの鉄道。同国では、鉄道撮影は禁止とされているそうですが、実際には有名無実化しているようです
イタリアの鉄道。同国では、鉄道撮影は禁止とされているそうですが、実際には有名無実化しているようです

鉄道コムの最新情報をプッシュ通知でお知らせします無料で受け取りますか?

鉄道コムおすすめ情報

画像

鉄道動画の撮影・編集のコツ

近年のカメラは、動画撮影機能も超充実! 鉄道カメラマンの助川康史さんが、鉄道動画の撮影のコツや編集方法などをご紹介します。

画像

「TX-4000系」導入検討

首都圏新都市鉄道が中期経営計画を発表。8両編成化事業の一環として、「TX-4000系」の導入も?

画像

西武が導入する「中古の新車」

小田急時代とどこが変わった?西武が導入する「サステナ車両」第一陣の8000系が報道公開。他の西武車の情報も。

画像

東急9000系が「赤帯」に

大井町線用の東急9000系9001Fが、デビュー時の正面「赤帯」デザインに。4月12日に運転開始。

画像

【PR】「リセマラ」推奨⁉ のデジタルスタンプラリー

ランダム性が楽しい若桜鉄道のスタンプラリー。豪華な賞品もある企画を体験しました。

画像

4月の鉄道イベント一覧

いよいよ新年度。鉄道旅行や撮影の計画は、鉄道コムのイベント情報をどうぞ。