JR東日本は17日、夏の臨時列車の運転概要を発表しました。信州方面では、新宿~白馬間で、夜行列車「アルプス」が運転されます。
「アルプス」は、かつては中央本線の準急→急行列車で使われていた愛称です。1986年までは昼行・夜行列車として運転されていましたが、同年のダイヤ改正で昼行列車は「あずさ」に吸収され廃止。以降は夜行列車1往復のみの存在として運転されてきました。
急行「アルプス」は、山が多い信州方面へ向かう夜行列車として、山男たち(もちろん登山者には女性もいたのでしょうが)に愛されてきました。中央本線では、1980年代までは「山男列車」と称された夜行普通列車が運転されていたほか、「アルプス」自体にも最盛期には客車による臨時列車が設定されており、登山者たちに根強い人気をほこっていたようです。
その「アルプス」は、2002年のダイヤ改正で廃止され、以降は週末を中心に走る臨時快速「ムーンライト信州」が代わりに設定されていました。おもな使用車両は、「アルプス」の末期と同じ183・189系。しかし、その「ムーンライト信州」も、2018年12月の運転を最後に設定がなく、使用車両だった189系も2018年度で引退してしまいました。
今回復活した「アルプス」は、JR東日本長野支社による「夏の信州観光キャンペーン」の一環で運転されます。運転日(出発日)は、2024年7月12日、8月9日、9月13日、20日。新宿駅を23時58分に出発し、白馬駅に翌6時22分に到着するというダイヤです。種別は特急で、定期列車時代の「アルプス」より上の種別となっています。