JR西日本は27日、「森の芸術祭 晴れの国・岡山」開催時に運転する臨時列車の概要を発表しました。
森の芸術祭は、津山や新見、真庭など、岡山県の北部で開催される国際芸術祭。2024年9月28日から11月24日までの開催を予定しています。今回が初開催となる本企画ですが、ゆくゆくは岡山県南部や香川県で開催されている「瀬戸内国際芸術祭」とあわせ、「北の森芸、南の瀬戸芸術」と称される企画となることを目指しているといいます。
その芸術祭開催にあわせ、JR西日本ではさまざまな臨時列車を運転します。特に注目なのが、姫新線で運転する臨時快速「ハレのモリ」。電気式気動車「DEC700」を用い、開催期間中の土休日に、津山~新見間で1日1往復を運転します。
DEC700は、2021年に落成した車両。ディーゼルエンジンで発電した電力でモーターを回す電気式気動車で、JR西日本で初めてこのシステムを採用した車両です。見た目も中身も営業運転に投入できる仕様で落成したDEC700ですが、JR西日本ではこれまで、新型システムなどの試験車両として使用してきました。JR西日本では、今回の芸術祭が、自然を中心とした多様性などがテーマとなっていることから、従来車両より環境性能を向上させたDEC700がテーマにマッチしているということで、営業運転の投入を決めたといいます。
JR西日本ではこのほか、普段は山陰本線を走る観光列車「○○のはなし」や、山陽本線、赤穂線、宇野線・瀬戸大橋線方面で運転している観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」を、期間限定で伯備線で運転することを発表しています。「○○のはなし」が岡山県内を走るのは初めてとのこと。「ラ・マル・ド・ボァ」も、伯備線を走るのは、団体臨時列車を除くと初となります。このほか、津山線では、一般型車両による臨時快速列車の運転や、定期快速列車の増結を実施する計画です。
なお、芸術祭の展示会場は駅の近くだけではないため、二次交通の整備が必要です。JR西日本では、バスなどとの連携や、おトクなきっぷの発売も検討していると説明。今後改めて発表するとしています。