JRグループは6月18日、「青春18きっぷ」の2024年夏季用の発売を発表しました。
青春18きっぷは、JR全線の普通・快速列車の普通車自由席が、最大5日・回分乗り放題となるきっぷ。1人で5日分使うことも、5人の日帰りグループ旅行で使うことも可能です。新幹線や特急列車には特急券を購入しても乗車できませんが(特例区間など除く)、日本全国のJR在来線が利用でき、かつ5回分で1万2050円というリーズナブルな価格のため、鉄道ファン以外にも根強い人気をほこります。
その青春18きっぷは、2023年度まで、前年度の冬に春用、夏用、冬用の内容がまとめて発表されていました。しかし2024年版では、1月23日に春用のみが発表されていました。今回発表された夏用の発売日は、7月10日。これは例年通りなのですが、6月に入り、例年の発売1か月前となっても夏用の発表がないことから、SNS上では「青春18きっぷは廃止となるのでは」という鉄道ファンの声が多く見られました。
JR東日本の広報担当部署によると、今年の「青春18きっぷ」が春用、夏用とバラバラに発表されたのは、3月16日の北陸新幹線金沢~敦賀間延伸開業が背景にあるといいます。JRグループ各社では、新幹線延伸開業にともなって、「おトクなきっぷ」の取り扱いを一部変更していました。その絡みで、春用は例年よりも少し早めに発売を発表していたと説明しています。当時、夏以降は「決まり次第発表する」と説明しており、今回その内容が決まったことから、発表に至ったのだといいます。
とはいえ、春用、夏用、冬用とバラバラに発表されると、冬用の発売は無いのではとも考えられます。この点もJR東日本に聞きましたが、「冬季用は夏季用と同様、決まり次第発表する」とした一方、「現時点で青春18きっぷを廃止する予定はない」と回答しています。
青春18きっぷは、7月10日から8月31日まで発売。利用期間は7月20日から9月10日までです。JR全線(BRT含む)の普通・快速列車自由席とJR西日本宮島フェリー(宮島訪問税は別途必要)が乗り放題となるほか、一部の第三セクター路線も、指定区間内かつJR線との通過利用時に限り利用可能です。また、片道1回につき「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」(2490円)を購入すれば、北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間と道南いさりび鉄道全線も乗車できます。