一週間の鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介するこの連載。まず取り上げるのは、JR東日本の「みどりの窓口」のニュースです。
JR東日本は9日、みどりの窓口の混雑が想定される夏季に、一部駅で臨時の窓口を開設すると発表しました。対象駅は、川口、北朝霞、南越谷、川越、久喜、北千住の6駅。このほか、横浜駅や大宮駅、甲府駅、仙台駅、長野駅、新潟駅などでも、利用が多く見込まれる日または時間帯に、窓口数を増やすと発表しています。
臨時窓口開設の対象となる6駅は、「話せる指定席券売機」が設置されている駅です。この券売機は、オペレーターとの対話できる指定席券売機で、通常の指定席券売機では購入できない割引きっぷなどの発券に対応しています。みどりの窓口から置き換えることで、旅客対応する社員をセンターに集約化できることが、会社側のメリット。ですが利用者側の視点では、一方でオペレーターになかなか繋がらず、長時間待たされてしまうこともあるようです。JR各社では、コスト削減や労働人口の減少などを理由に、窓口の数を減らしています。しかし、新型コロナウイルス関連の行動制限が解除され、インバウンド需要も回復している今、窓口が減少した結果、その混雑に拍車が掛かっています。
別の事業者ではありますが、JR西日本の長谷川一明社長は、6月の定例記者会見において、「多客期においては特に混雑が集中するエリアが増えている」「インバウンドが多いエリアも相当混雑していることは把握している」と説明。中長期的にはネット予約サービスや券売機などに置き換えていく流れは変わらないとしつつも、当面は一部駅での窓口混雑緩和策を実施すると話していました。
ここからは筆者の主観ですが、両社の例に留まらず、ネット予約化の流れはJRグループ全体の認識だと考えられます。一方で、窓口でしか購入できないJRのきっぷもあり、今すぐ窓口全廃というわけにもいかないのも実情です。ネット予約化の流れを推し進めるため、各社がどう手を打ってくるかが注目されます。
もう一つご紹介するのは、ディズニーリゾートラインの話題。同線を運行している舞浜リゾートラインは、9月1日をもって、「リゾートライナー(Type X)」の運転を終了すると発表しました。
Type Xは、2001年にディズニーリゾートラインが開業した際に導入された車両。5編成が導入されており、各編成で色が異なっていました。2020年以降、新型のType Cによって置き換えられており、現在残るのは緑色の1編成のみです。
20年強という、鉄道車両としては少し短い活躍期間で引退するType X。この夏の繁忙期が、最後の晴れの舞台となるようです。