一週間の鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介するこの連載。今回はまず、大阪メトロの「テーマパーク」についてご紹介します。
大阪メトロは8月30日、未来モビリティ体験型テーマパーク「e METRO MOBILITY TOWN」を開設すると発表しました。
このテーマパークは、再開発計画が進められている森之宮車両工場跡地において、暫定利用として整備するもの。未来のモビリティを体験できるテーマパークで、EVや自動運転バス、そして空飛ぶクルマなどのエリアが設けられる予定です。
鉄道ファン的に注目したいポイントは、エリアの一つ「ミライ体験エリア」で、3月に引退した中央線の20系車両を活用するということ。画像を見てみると、あくまでイメージではありますが、20系の先頭車が置かれているのがわかります。
ここで体験できるコンテンツについて大阪メトロに聞くと、具体的な内容については検討中だといいますが、バーチャル体験アトラクションで、過去や未来の世界が体験できるものになる予定だといいます。20系は、2023年にデビューした近未来的なデザインの400系などに置き換えられ、引退しました。そんな経緯を持つ車両が、未来に関する体験コンテンツで活用されるのも、不思議な縁が感じられます。
e METRO MOBILITY TOWNの開設期間は、2025年1月中旬から10月下旬までの予定。EV・自動運転バスエリアとEVカートサーキットエリアは、2024年11月30日にプレオープンします。また、入場料は未定ですが、有料になるということです。
もう一つご紹介するのは、鉄道車両の運転体験イベントの話題。島根県の一畑電車では、実際の鉄道車両を「本線」で運転体験できる全国初のイベントを開催することを、8月26日に発表しました。
近年は開催する事業者が増えてきた運転体験イベントですが、実物の車両を用いる場合は、法律上、車両基地などの営業列車が通らない「側線」での実施に限られていました。一方、今回の一畑電車のイベントは、駅構内ではありますが、営業列車が普段行き交う「本線」での実施です。もちろん、営業列車が走る時間ではなく、最終列車後の深夜の開催ではあるのですが、これまでのイベントよりもリアリティのある体験ができそうです。