JR東海は27日、東海道新幹線の最高速度を現在の時速270キロから時速285キロに引き上げると発表した。国土交通省からの認可が下り次第、計画を進め、2015年春に運転を始める予定。
計画では、N700A車両とN700系の改造車両を対象に、最高速度を毎時15キロ引き上げ、時速285キロで運転する。運転本数は、2015年春当初は1時間に1本。その後、段階的に時速285キロ運転の列車を拡大する。東京~新大阪間の所要時間は、数分程度短縮されるという。
同社では、最高速度の引き上げに向け、試験車両を用いた確認試験を実施。車両や設備の安全性、沿線に与える環境影響、乗り心地などの試験データが良好だったことを受け、このほど同新幹線の最高速度向上について、国土交通省に申請した。
東海道新幹線は、1964年の開業時に最高時速210キロで運転を開始した。その後、最高時速を220キロに更新。「のぞみ」が登場した1992年に、現在の最高時速である270キロの運転を始めた。同新幹線で最高速度を引き上げるのは、1992年以来23年ぶりとなる。
なお、N700系やN700A車両は、山陽新幹線内を最高時速300キロで運転している。