JR東日本は4日、山形新幹線に観光用車両「とれいゆ」を2014年7月に導入すると発表した。秋田新幹線の初代車両E3系を改造し、車内に足湯を設けるなど、新幹線車両としては初めて、乗ること自体を目的とする列車を運転する。
「とれいゆ」は、列車の英語「トレイン」と、太陽を意味するフランス語「ソレイユ」を合わせた造語で、車両は、秋田新幹線から退いたE3系6両編成を改造する。6両のうち、1両は「足湯」車両とし、紅花色の湯船2槽を設け、乗客が足湯に入りながら車窓を眺められるようにする。その隣の車両は、畳の座敷やバーカウンターを設置した「湯上りラウンジ」。このほか、「お座敷指定席」を3両、普通指定席を1両連結する。外観は、山形の主峰「月山(がっさん)」をモチーフとし、グレー系のグリーンを基調に、山形新幹線「つばさ」のラインカラーである濃緑色を流線と円弧で表現する。「とれいゆ」は、新幹線車両初となる「乗ること自体が目的となる列車」。臨時列車として、福島~新庄間を中心に、土休日など年間120日程度運転する。
同社は、山形新幹線「つばさ」用E3系車両(1000番台・2000番台)の外観デザインの変更も発表した。従来のシルバーメタリックから一新し、先頭部と天井部は紫色、側面は白色に。先頭車両の側面には、それぞれ山形の四季を表すシンボルマークをデザインする。2014年4月以降に塗り替えを始め、同月下旬ごろに運転を始める。対象は、山形新幹線E3系全編成で、2016年度末までに完了させる。