大阪府、箕面市、北大阪急行電鉄、阪急電鉄の4者は31日、北大阪急行線の延伸について、工事区間、新駅、費用負担割合などで基本合意したと発表した。開業目標は2020年度。
北大阪急行線の延伸は、同線の千里中央駅から国道423号沿いを北上する形で整備するもの。延伸部には箕面船場駅、新箕面駅(いずれも仮称)の2駅を設ける。終端駅となる新箕面駅は、箕面市の新都心「かやの中央」地区に位置し、千里中央~新箕面間の路線延長は約2.5キロ。千里中央駅から1.4キロの地点に、地下駅の箕面船場駅を設置する。箕面船場駅を出てしばらくすると地上に上がる構造とし、新箕面駅は高架駅とする。延伸事業には、国の社会資本整備総合交付金を活用し、千里中央駅から箕面船場駅手前までは北大阪急行電鉄が、箕面船場駅から新箕面駅までは箕面市と北大阪急行電鉄が整備する。想定される整備費用は約650億円で、このうち600億円が建設費、50億円が車両費。建設費は、北大阪急行電鉄が受益相当額80億円を負担し、残りの520億円を国、大阪府、箕面市が負担する。車両費は、国と箕面市が折半する。延伸整備後は、北大阪急行電鉄が運営する。
今回の延伸は、1989年に運輸政策審議会において、2005年までに整備着手することが適当と位置づけられた。2010年にようやく整備計画案がまとまり、このたび4者の基本合意とともに正式に事業化が決まった。今後は、都市計画の決定や鉄道事業法に基づく許認可など、事業化に必要な法的手続きを進め、事業に着手。2020年度の開業を目指す。開業後は、箕面市中央部などから大阪市中心部へのアクセスが向上するほか、バス路線の再編、国道423号(新御堂筋)の渋滞緩和が進むとしている。