西日本鉄道は7日、貝塚線の通勤用電車313形の外観を、旧塗装のツートンカラーに復刻すると発表した。来年1月に同車両が引退するのにあわせて実施する。
旧塗装を復刻するのは、313形の315号車と365号車(2両編成)。現在は、「オキサイドイエロー」を基調に、赤いラインが入った塗装で運転している。現塗装は2014年4月15日(火)までとし、5月23日(金)からはベージュとマルーンのツートンカラーで運転する。同カラーの復刻は37年ぶり。2015年1月24日(土)まで、貝塚線全線で毎日運転する。
313形は、1952年に大牟田線(当時)の通勤形電車として4編成(計8両)が製造された。一枚の金属板を丸めて造る「モノコック構造」を採用し、強度を確保しつつ車体を軽量化。同構造を用いた車両は日本初で、後年の国鉄101系・151系電車などの基礎になった。313形8両は、1977年に大牟田線から宮地岳線に転属。そのうち6両は、宮地岳線の西鉄新宮~津屋崎間廃止にともない、廃車になった。残る2両が現役で走り続けてきたが、2015年の廃車が決定。同社では、今年5月23日に、貝塚線が開業90周年を迎えることから、記念企画として313形2両の塗装を復刻することにした。