JR北海道は16日、北海道新幹線用にH5系を新造すると発表した。同社初の新幹線車両で、10両編成4本を新造する。
H5系は、JR東日本のE5系をベースに製造。ロングノーズタイプの先頭形状など、車体形状はE5系と同じとする。直通運転する東北新幹線と共通したイメージを持たせるため、外装デザインも基本の色構成はE5系にそろえ、車体上部を「常盤(ときわ)グリーン」、同下部を「飛雲ホワイト」にする。ただし、帯の色は、ライラック、ルピナス、ラベンダーなどの北海道の花にちなんだ、紫色「彩香(さいか)パープル」に変える。また、内装の一部にも流氷などの北海道独自のデザインを採用する。
座席種別と定員は、E5系にあわせて10両編成とし、1~8号車が普通車(定員658人)、9号車がグリーン車(55人)、10号車がグランクラス(18人)。電源コンセントは、グランクラスとグリーン車の全席、普通車の窓側座席・客室端部に設置する。また、乗り心地向上のための「フルアクティブサスペンション」や車体傾斜装置も全車両に導入する。
車両形式は、JR北海道の車両であることから、「Hokkaido」のHを形式名に入れ、H5系とした。
H5系の第1編成10両は、2014年秋に落成。順次、函館港に陸揚げし、渡島大野駅付近に建設中の函館総合車両基地に陸送する予定としている。
北海道新幹線は、2016年3月に新青森~新函館(仮称)間が部分開業する予定。H5系は、同区間を最高時速260キロで走行し、このうち青函トンネルなど在来線との共用走行区間は当面の間、同140キロに減速する。直通する東北新幹線の一部区間では、同320キロで走る。