小田急電鉄は4月30日、通勤用車両1000形のリニューアルに着手すると発表した。2014年度は4両編成2本をリニューアルする。
今回のリニューアルでは、インバーター制御装置に世界初となる「フルSiC適用VVVFインバーター装置」を採用。三菱電機製で、ダイオードやトランジスタにSiC(炭化ケイ素)を使ったパワーモジュールを取り入れ、装置を80%小型・軽量化する。回生ブレーキ時の回生電力量も増加し、従来車両と比べた運転時の電力は、定員乗車時で約20%、満員乗車時で最大約36%削減できるという。モーターや空調装置もリニューアルする。
車内は、ブルーを基調とした配色に変え、壁面は木目調、床は木漏れ日のイメージに。天井にはブルーのラインを入れる。座席の配色は、一般席が「ロビンスブルー」、優先席が「ルベキュラーグレー」とし、1人あたりの座面は最大13ミリ広げる。室内照明にはLEDを採用。ドア上部には液晶ディスプレイや広告用表示装置を新設する。
1000形は1988年にデビューした通勤用車両。4・6・8・10両の各編成があり、196両が在籍している。今回のリニューアルは、ドア幅の広いワイドドア車両36両を除く160両が対象。2014年度中のリニューアルは、4両編成2本で、このうち1本は12月に営業運転を始める。