JR西日本は28日、寝台特急「トワイライトエクスプレス」の運転を2015年春で終了すると発表した。車両の老朽化が主な理由。
「トワイライトエクスプレス」がデビューしたのは、青函トンネルが開通した翌年の1989年7月。大阪~札幌間を日本海沿いに走る団体専用列車として運転を始めた。当初は車両が1編成のみで、週に2往復の運転だったが、同年12月に1編成を増備。週に4往復の運転となり、一般の臨時列車になった。1990年にはA寝台を追加し、10両化。1991年4月には3編成目が投入され、多客期を中心に毎日運転が始まった。豪華寝台列車として人気があったが、3編成とも旧国鉄時代に製造された24系寝台客車などを改造し、使用していたため、老朽化を理由に廃止が決まった。
同社では2015年2月までの運転予定日を発表しており、最終運転日を含めた同年3月以降の計画は、決定次第明らかにするとしている。
トワイライトエクスプレスの営業キロは約1496キロで、臨時列車を含め、日本で最も長い距離を走る旅客列車となっている。現在のダイヤでは、大阪駅を11時50分に発車した列車が札幌駅に着くのは翌朝の9時52分、札幌駅を14時5分に発車した列車は大阪駅に翌日の昼12時53分に着き、所要時間はいずれも22時間台。1列車での運転時間も国内最長になっている。