島原鉄道は24日、南島原駅の駅舎を建て替えると発表した。同駅構内の一部を道路用地として長崎県に提供するのに伴い、乗務区事務所を併設した駅舎に替える。
長崎県が整備する臨港道路は、島原市の津町と湊新地町とを橋などで結ぶもので、同駅構内の島原湾側を通る計画になっている。道路の整備にともない、構内の同社施設のうち、乗務区事務所、排水処理施設、揚水施設の移転が必要になった。乗務区事務所については、構内での用地の確保が難しいため、駅舎内に移設することにした。
現駅舎は、100年以上が経った木造建築。同社によると、駅舎を改修して残すことも検討したが、安全面や費用の問題から、建て替えることにしたという。予算面から、新駅舎は現駅舎の半分程度の大きさに減築するが、現駅舎の雰囲気を残したレトロ調のデザインとなる。今年11月頃から駅舎の解体工事に入り、2015年3月末の完成をめざして工事を行う。
南島原駅は、1913年に開業。切妻屋根が特徴の木造建築で、開業当時の姿をとどめてきたが、今回の建て替えで姿を変える。