JR東海は26日、東海道新幹線で使用している保守用車両「マルチプルタイタンパー」を、改良型の車両に置き換えると発表した。2015年度から4年かけて置き換える。
マルチプルタイタンパーは、枕木の下の砕石をつき固め、レールのゆがみを直す保守用車両。同社では、東海道新幹線用に10両を保有し、同新幹線全線で年間約900キロにわたり、作業を実施している。現在は、レールに沿って取り付けられた脱線防止ガードに、つき固めの作業「ツール」部分が接触する構造になっており、作業前に同ガードを横に転換させる必要がある。改良型では、ツール部分を含む「つき固め作業ユニット」をガードに接触しない位置までスライドできるため、ガードの転換が不要に。また、同車両が脱線した際、早期復旧を可能にするための固定ジャッキを新たに装備する。機能の改良により、作業の効率化、異常時の対応力向上を図る。
改良型のマルチプルタイタンパーは、2015年度に導入。4年かけて、現在のマルチプルタイタンパー全10両を置き換える。