日立製作所は6日、英国のネットワークレール社から、欧州統一規格のETCSに準拠した車上信号システムを受注したと発表した。
ETCSは、都市間鉄道向けの列車制御システム規格。欧州では車両や線路、信号システムが国によって異なるため、国境を越えて走行する長距離列車では、けん引する機関車を国境付近で変更する必要があった。この状況を改善し、機関車や電車を相互に運用可能にするため、規格の共通化が進められてきた。同信号システムは1990年代前半から開発が行われ、現在では欧州を中心として、全世界に導入されている。
今回日立が受注した車上信号装置は、英国カンブリアン線215キロを走行する2両のClass 37ディーゼル機関車に搭載され、2015年8月に使用を開始する予定。
日本企業がETCSに準拠した車上信号システムを受注したのは今回が初めて。