JR九州は8月27日、車内でスイーツを提供する観光列車を新たに導入すると発表した。久大本線や大村線で、2015年夏ごろに運転を開始する。
新しい観光列車は、同社の観光列車「D&S(デザイン&ストーリー)列車」の1つとして導入。気動車2両を改造し、車内はテーブル席をメインに配置。サービスカウンターも設ける。地元の食材を使用したスイーツを提供し、上質な空間と特別な時間を演出するという。定員は40人程度。車両は、D&S列車や「ななつ星in九州」などを担当した工業デザイナーの水戸岡鋭治氏がデザイン。横浜市の原鉄道模型博物館を開設した故・原信太郎氏が製作した模型「或る列車」をモチーフに再現する。外観は、ゴールドを基調色に唐草模様や木目調のデザインを施し、「或る列車」の高級感を打ち出す。
スイーツ列車は、2015年夏ごろに運転を開始。久大本線や大村線で、土曜・休日、夏休み、春休み、ゴールデンウィークなどに運転する。
モチーフとなった「或る列車」は、1906年に当時の九州鉄道が米国のブリル社に発注した豪華客車。九州鉄道の国有化により営業運転されることはなかったため、「幻の豪華列車」と呼ばれる。