JR西日本は17日、レール幅の異なる新幹線と在来線とで直通運転できるフリーゲージトレイン(FGT)の実現に向けて、車輪間隔を変えるための実験線を敦賀駅に設置すると発表した。10月6日(月)に開設し、同月から試作機による実験を始める。
敦賀駅に設ける実験線は、全長約180メートル。同駅構内の機関車庫跡地を使い、幅1435ミリの新幹線線路と同1067ミリの在来線線路とをつないだうえ、列車などが走行しながら車輪間隔を変えられる軌間変換装置を68メートルにわたり設置する。実験線には、車輪間隔が変化する試作用の模擬台車を導入。けん引車により台車を通過させることで変換動作などの試験を行う。あわせて、耐寒性や耐雪性なども検証。国や鉄道・運輸機構と連携しながら、実用化をめざす。
実験線は10月6日に開設。試作機による実験を同月に開始する。フリーゲージトレインの試験車についても、2014年度中に設計、製造に着手する。同試験車は6両編成で、交流2万5000ボルト、直流1500ボルトの両方に対応。実験線での試験結果をふまえ、2016年度中に北陸新幹線、北陸本線、湖西線で走行試験を始める。
フリーゲージトレインは、2022年度に開業予定の九州新幹線長崎ルートでも導入される。今年から、試験車両による走行試験が熊本県内で行われている。