三菱重工業は2日、各種交通システムの試験が可能な施設「MIHARA試験センター」を開設した。交通システムの総合的な検証施設は日本初という。
MIHARA試験センターは、広島県三原市にある同社の三原製作所和田沖工場内に設置。2014年10月2日(木)に運用を始めた。鉄道軌道用試験線として、約3.2キロの周回コースのほか、引き込み線とS字カーブを設定。同試験線は、標準軌(1435ミリ)と狭軌(1067ミリ)を併用した3線軌条とし、グローバル仕様に沿ったカーブや勾配も設けた。最高時速100キロでの車両性能、カーブでの騒音や振動、信号や通信など各設備の試験を総合的に実施。鉄道軌道のほかに、新交通システム(AGT)や磁気浮上システム(HSST)の試験線も敷地内に設け、実際の運用に近い条件でテストする。
同センターは、グローバル仕様の交通システム検証施設として、同社以外の企業や官民団体にも開放。世界における日本の鉄道システムの競争力向上をめざすとしている。