JR西日本は8日、運転士のアクシデントなどで操作がなかった際に作動するEB装置(緊急列車停止装置)に不具合が見つかったと発表した。6日にJR東日本が同装置の不具合を発表したことを受け、同社が調査し判明した。
EB(Emergency Brake)装置は、走行中の列車で、運転士が60秒の間に、ブレーキ、警笛、EBリセットスイッチなどの操作をしないと警報が鳴り、そのまま5秒間放置すると自動で非常ブレーキがかかる仕組み。JR東日本で見つかった不具合と同様に、原因は同装置のシステム上のミスだった。同社のATS-P(P型自動列車停止装置)により自動的に作動したブレーキが、運転士が操作したものと誤って認識し、1分間以上、運転士の操作がないにもかかわらず、EB装置が働かない状態が続いていた。
不具合があった車両は、同社の運転台付き車両530両。同社保有の運転台付き車両全2766両の約2割にあたる。同社では、不具合が見つかった車両の改修を進め、ATS-Pの自動ブレーキが作動しても、60秒以内に運転士の操作がない限り、EB装置が作動するようにプログラムを改修する。