JR西日本は29日、山陽本線上郡~三原間で、新たな運行管理システムを導入すると発表した。使用開始時期は、2016年春。
導入する運行管理システムは、列車集中制御「Centralized Traffic Control」の略称から「CTC」と呼ばれる装置や、列車のダイヤ情報をもとに自動的に表示や放送を行う旅客案内装置など。CTC装置は、山陽本線の上郡~三原間のうち、両端の上郡駅、三原駅を除く約144キロの区間で導入する。同区間には、貨物駅の西岡山駅を含む30駅があり、導入後は、駅で行っていた運転状況の監視や列車進路の制御をCTCセンターで一括して行うようにする。CTCでは、信号機の制御状態、列車番号、列車位置情報などを把握。ダイヤ乱れの早期回復を可能にするほか、保守作業時の列車運行状況の確認もシステム化し、工事の安全性、効率性を高める。また、旅客案内装置の導入により、駅係員が対応していた列車接近などの案内放送を自動で行うほか、ダイヤが乱れた際の列車の遅れ状況の案内も自動化。山陽本線の瀬戸~糸崎間と赤穂線の西大寺駅では、放送と発車標による案内表示を自動で行うようにする。同装置の設置工事は、関係各駅で今後進める。
新しい運行管理システムの使用開始時期は、2016年春の予定。