日本車輌製造と住友商事は25日、住友商事を主契約者として、台湾国鉄から車体傾斜式特急電車TEMU2000型の追加車両16両を受注したと発表した。契約金額は約33億円。
TEMU2000型は、台湾東部の原住民の呼称と「団結」の意味合いを兼ねて「普悠瑪(プユマ)号」と命名され、2013年2月に営業運転を開始した。2011年に136両を受注し、既に2012年から2014年にかけて台湾国鉄に納入している。彰化~台東間で運用され、高い人気と乗車率を維持していることから、今回の追加受注につながった。
同車両は空気バネを用いた車体の傾斜制御を特徴としている。これは日本の新幹線にも採用されている技術で、カーブを通過する際に、車体を傾けながら走行することで、快適な乗り心地を保ちながら、従来よりも速い速度での運行を実現している。車内はユニバーサルデザインを採用しているほか、授乳室や身体の不自由者のための優先座席も設置している。
両社は、これまでの台湾国鉄プロジェクトの経験を活用し、同市場における鉄道車両シェアの更なる拡大を図りたい、としている。