東京急行電鉄は9日、特定都市鉄道整備事業計画期間の終了に伴う運賃の取扱いについて発表した。事業後も現行の運賃に据え置くとしている。
同社は、特定都市鉄道整備積立金制度を活用し、「東横線渋谷~横浜間改良工事」を実施した。同制度は、輸送力増強工事など大規模改良工事を促進させるための制度。鉄道事業者は、国土交通省の認定により、10年間の整備事業計画期間中、工事費の一部を積立金として運賃に上乗せし、工事費に充当することで、工事に関する借入金の総額を低減させることができる。
東急は同事業の認定を受けた2005年から毎年度、鉄道運賃収入のうち2パーセントを積み立てており、10年間の積立期間の総額は、認定工事費の約16パーセントの251億円に達する見込み。
同社は、当該事業計画期間が終了する2015年2月9日(月)をもって、同積立金の積み立てを終了することになったが、今後、東横線・田園都市線・大井町線のホームドア整備、倒壊の恐れがある「せん断破壊先行型」の高架橋柱への対策、バリアフリー設備に対する設備投資などを実施するため、現行の運賃に据え置くとしている。