東武鉄道は22日、新型の特急用車両500系を2017年春に導入すると発表した。
新型車両500系は、3両編成8本(24両)を導入。1編成を3両固定とし、途中駅で各編成の連結、分割ができるようにする。車両先頭部には貫通扉を設け、連結時の乗客の移動も可能にする。車体はアルミ合金製で、1両の長さは20メートル。川崎重工業が製造し、2016年度に納入する。デザインは、JR東日本の車両などで実績のある「KEN OKUYAMA DESIGN」(代表、奥山清行氏)が監修する。外観はベージュを基調色とし、先頭部は貫通扉の両脇などに黒を配色。側面には、グリーンと東武グループのロゴカラー「フューチャーブルー」を入れる。内装は、白をベースに、木目のデザインを配するほか、「江戸紫」をモチーフにした色調をシートに採用。シートの袖部分には、江戸の伝統工芸「印伝」をイメージした柄を入れる。座席数は、1編成あたり161席。
車内設備としては、Wi-Fiやパソコン用電源を配備。AEDや医療支援器具を据え付けるほか、バリアフリー対応として、車いすスペース、車いす対応トイレを設置。また、同社としては初となるアクティブサスペンション(車体動揺防止制御装置)を導入し、乗り心地の向上を図る。モーターは、効率の高い永久磁石同期電動機(PMSM)を採用。ヘッドライトや室内照明のLED化も行い、消費電力を減らす。
500系の導入時期は、2017年春。伊勢崎線、日光線、宇都宮線などの東武本線の系統で導入する予定で、運用の詳細は別途発表する。車両愛称は未定としている。
同社の特急用新型車両の導入は、1990年に営業運転を開始した100系以来となる。