JR東海は5月28日、東海道新幹線車両が走行中に記録するデータを用いたメンテナンス体制を新たに確立したと発表した。稼働開始時期は7月。
新たなメンテナンス体制は、「車両データ分析センター」の設置と、新幹線台車温度検知装置の導入からなる。「車両データ分析センター」は24時間体制で、取得したデータを分析する装置を用いて車両状態を継続的に監視する。新幹線台車温度検知装置は、地上線路に設置した赤外線放射温度計が列車の車輪や軸箱などの部品の表面温度を非接触で測定し、台車の健全性を確認する。同装置の新幹線での導入は初めて。
同社は、今回のメンテナンス体制の確立により、本線走行中のデータを継続的に監視し、車両機器の状態についての検査精度を向上させて車両品質の向上を図るほか、検査の一部を車両データの分析に置き換えることで省力化を図るとしている。