JR北海道は10日、電気式駆動システムを採り入れた新型の一般気動車を新造すると発表した。新型気動車の投入により、キハ40形を置き換える。
新造する一般気動車は、国鉄型気動車キハ40形の置き換え用として投入。従来車両の140両を下回る数を製造する計画で、2017年度に量産先行車として試作車2両を投入する。新型気動車は、JR東日本でも導入を計画している気動車と主な仕様を同一とし、エンジンの動力で発電した電力でモーターを動かす電気式駆動システムを採用。従来の変速機式から電気式にすることで、変速機と車軸をつなぐ推進軸や自在継手など落下につながりやすい部品や、構造が複雑で故障しやすい変速機などの機器をなくすことができ、安全性と信頼性の向上につながるという。また、電車と共通の機器を使うことで、メンテナンスの軽減を図るとしている。車体は、キハ40形と同様、両端部に運転台を設けて1両で運転できるようにするとともに、ワンマン用の設備を設けてワンマン運転にも対応させる。車内設備では、冷房装置を搭載するほか、バリアフリー対策として、車いす対応トイレ、車いすスペースを設ける。
JR北海道は、新型気動車の試作車を使い、走行試験などを実施する予定。冬期の検証を2年にわたり行った上で、2019年度以降に量産車を製造する。新型気動車の投入により、国鉄型気動車のキハ40形を置き換える。
キハ40形は、1977年から1982年にかけて製造された一般気動車で、現在は主にローカル線で運用。古いもので37年が経ち、老朽化が進んでいる。