JR東日本は2日、GPSを使った列車接近警報装置(GPS列警)を開発し、2015年度に八高線、飯山線に同装置を導入すると発表した。
GPS列警は、列車に搭載したGPS車載装置による列車位置情報と、地上作業員が持つ作業員用端末との距離を計測したうえで、所定の距離以内になると警報を鳴らすシステム。GPS車載装置、作業員用端末のほか、データの受送信のための専用サーバーで構成される。専用サーバーは、運行管理装置と連動し、同装置から得られる列車情報と、GPS車載装置から送られる列車位置情報とを照合。作業員用端末に列車の接近を知らせる。同社では、GPS列警の導入により、保守作業を行う地上作業員の安全性向上を図るとしている。
GPS列警の導入費用は、約20億円。同社管内の地方交通線を主な対象とし、軌道回路による列車接近警報装置が整備されていない25の線区(総延長約1500キロ)に導入する。2015年度に八高線、飯山線に導入し、残る23線区は2017年度までに整備。維持管理費は年間約2.5億円を見込んでいる。