日立製作所は17日、イタリアの鉄道会社フェロヴィノルドミラノ社(FNM)と2階建て車両の追加受注に関する正式契約を締結したと発表した。受注総額は約53億円。
同契約は、日立レールイタリア社がFNM社の子会社と2006年に締結した契約に基づく追加受注案件に関するもの。8両の先頭車両と8両の中間車両の計16両の2階建て車両を受注した。これにより日立レールイタリア社は、2006年の契約締結以降、計141両(60両の先頭車両と81両の中間車両)の2階建て車両をFNMグループに納入する。
納入される車両は、2004年に最初の設計が行われた2階建て車両。車両の長さは26メートル、最高速度は時速140キロ、車両の材質にはアルミニウム合金を採用。フレキシブルな車両編成や高性能な運行を可能とする動力分散タイプを採用している点が特長。最新型の車両では、落書きなどの防止のため、乗務員による操作が可能な車内監視用のビデオカメラシステムを搭載する。
車両はイタリアのピストイア工場で製造し、モーターや電気品をはじめとしたコンポーネント品についてはイタリア中部のナポリ工場で製造する。