JRグループの旅客各社は5日、2016年3月の海峡線旅客列車の廃止に伴い、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を発売すると発表した。
青春18きっぷ北海道新幹線オプション券は、北海道新幹線の奥津軽いまべつ~木古内間と、道南いさりび鉄道全区間の乗車をセットにしたもので、片道1回限り有効。青春18きっぷ利用者が、本州エリアと北海道エリアにまたがる旅行を続けるために設定された現行の特例に代わるもので、大人、子ども同額の2300円で発売する。現行では、蟹田~木古内間に限り、特急・急行列車の普通車自由席が利用できるが、海峡線の定期旅客列車の廃止に伴い、特例も廃止になる。オプション券は、北海道新幹線と道南いさりび鉄道を続けて利用することが条件で、道南いさりび鉄道は通過利用に限り有効。春季の発売期間は、青春18きっぷと同じ2016年2月20日(土)から同3月31日(木)までとし、北海道新幹線が開業する2016年3月26日(土)から利用できるようにする。青春18きっぷも同日より利用可能区間が変わり、JR北海道から経営分離する木古内~五稜郭間がはずれる。
このほか、「北海道&東日本パス」、「北海道フリーパス」、「三連休乗車券」なども同3月26日より取り扱いを変更する。普通列車が連続7日間乗り放題の北海道&東日本パスは、特急料金を別に支払うことで乗車できる区間を、青森~函館間から、新青森~新函館北斗間に変更。同区間では、北海道新幹線の特定特急券の購入により、普通車の空席を利用できるようにする。北海道新幹線開業後に有効な同乗車券の発売額は、大人1万850円で、560円値上げする。JR北海道の特急列車が乗り降り自由の北海道フリーパスは、価格を据え置く一方で、新幹線や道南いさりび鉄道は対象外とし、JR北海道の在来線区間に限定する。3連休となる日限定で利用できる三連休乗車券は、「三連休東日本・函館パス」に名称を変更したうえで、五稜郭~森間をエリアに追加。特急料金を別に支払えば、北海道新幹線区間も乗車できるようにする。発売額は、大人1万4050円とし、660円値上げする。なお、道南いさりび鉄道は利用できない。
北海道新幹線開業に伴い、「北海道全線フリーきっぷ」、「みなみ北海道フリーきっぷ」、「北東北フリーきっぷ」などは発売を終了。JR北海道では、特急列車用に「乗車券タイプ」の往復きっぷを新たに設定するほか、座席指定料金の一本化も行う。