東京メトロは28日、丸ノ内線に無線式列車制御システム(CBTC)を導入すると発表した。
導入する列車制御システムは、無線周波数を使ったもので、名称は「Communications-Based Train Control(CBTC)システム」。日本の地下鉄では初めての導入で、丸ノ内線を対象に2022年度末の稼働を目指す。CBTCシステムは、従来の「固定閉そく」によらず、地上装置と列車との間で無線通信を交わすことで、「移動閉そく」を可能にする。地上装置が先行列車から送られる在線位置を受信し、後続列車が走行できる位置を算出すると、無線で後続列車にデータを送信。同列車は走行可能位置までの速度を計算しながら、運行する。列車間の間隔を縮め、遅延の回復を早めることができる。
同システムでは、妨害を受けても安定的に通信を維持する機能のほか、等間隔運転機能、駅間での停止を防ぐ機能などを装備。事故などにより片側の線路が不通となった場合でも、反対側の線路を使って双方向の列車運行を可能にする「単線並列運転」もできるようにする。